サイト移転は長引くことも、Googleがwww両方のアドレス変更を助言
ドメイン変更後に一度戻った検索流入が数か月後に落ち込んだ事例で、GoogleのMueller氏が移転は長くかかることがあると回答。wwwあり・なし両方のアドレス変更など、移転で確認したい点を整理しました。
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ドメインを変更したサイトの検索流入が、移転後いったん回復したあと数か月後に大きく落ち込んだ事例をめぐり、GoogleのJohn Mueller氏が「完全に処理されるまで、特に長い時間がかかることがある」と答えたと、米国のSEO専門メディアSearch Engine Journalが2026年10月13日に報じました。結論から言うと、サイト移転の影響は数週間で終わるとは限らず、移転の設定に抜けがあると、時間がたってから旧ドメインが再び表示されることもあります。この記事では、サイト移転(ドメイン変更)で検索流入が戻らないときに確認したい点を、Googleの公式ドキュメントとあわせて整理します。
ニュースの概要
Search Engine Journalによると、話題になったのはReddit(r/SEO)に投稿された事例です。投稿者は2026年の初めにドメイン名を変更し、リダイレクトとSearch Consoleのアドレス変更ツールをすぐに設定しました。4月初めには流入がほぼ戻り、新ドメインは1日約5,000回の表示(インプレッション)を得ていました。ところがその後、Googleが旧ドメインを検索結果に表示し直すようになり、新ドメインのページの多くが「クロール済み – インデックス未登録」になって、表示回数は週20回ほどに落ち込んだといいます。
この投稿に対しMueller氏は、完全に処理されるまで特に長い時間がかかることがあると答え、Search Consoleのアドレス変更をwwwあり・なしの両方に設定しているか確認するよう助言しました。ただし、明確な原因は特定していません。記事の筆者は、Googleがどちらのドメインを正規版として選ぶかという「正規化」の問題として考えることを提案し、旧ドメインのwwwあり・なしへの外部リンクが、旧ドメインを正規版と判断させる可能性を挙げています。なお、原因の分析は記事の筆者による解釈で、Googleが確定したものではありません。
Googleの公式ドキュメントが示すサイト移転の注意点
Googleの「URLの変更を伴うサイト移転」のドキュメント(2026年9月11日更新)では、次のような点が示されています。
- 反映にかかる時間: 小規模から中規模のサイトで、大半のページの移転が反映されるまで数週間かかるとしています。移転中は掲載順位が一時的に変動することがあり、時間とともに安定するとしています。
- アドレス変更ツール: ドメイン名やサブドメインを変える場合に使います。旧ドメインの検証済みのバリエーション(サブドメインやwwwあり・なしのバージョンなど)すべてについて送信するよう求めています。同じドメイン内でwwwあり・なしを切り替えるだけの場合は不要です。
- リダイレクト: できるだけ301や308などの恒久的なリダイレクトを使い、一般的には1年以上、できるだけ長く保持するよう勧めています。
- サイトマップ: 移転を始めたら、新しいURLで更新したサイトマップをSearch Consoleで送信します。
Search Engine Journalの記事は、このほかに、新サイトの内部リンク(ナビ・フッター・本文)に旧ドメインを指す絶対URLが残っていないか確認する、リダイレクトが何段階も続く「リダイレクトチェーン」を避ける、ドメイン登録会社の転送機能ではページのパスを保てない場合がある、旧ドメインにSSL証明書がないとHTTPSの転送が失敗することがある、といった点も挙げています。
読者への影響
ブログやアフィリエイトサイトでは、サイト名の変更やサーバーの乗り換えにあわせてドメインを変えることがあります。今回の事例は、移転直後に流入が戻ったからといって、移転が完了したとは言い切れないことを示しています。数か月たってから旧ドメインが検索結果に戻ってくると、収益に直結する記事の流入が落ちるおそれがあります。
とくに、wwwあり・なしの片方だけでアドレス変更を設定している、ドメイン登録会社の転送機能などでページ単位ではなくトップページへ一括転送している、新ドメインのサイトマップに旧ドメインのURLが残っている、といった状態は、Googleにとって「どちらが正しいURLか」の判断を迷わせる原因になりえます。リダイレクトの基本はリダイレクトとは(301・302の違い)、正規URLの考え方はcanonicalとはで解説しています。
確認すること
- 使っていないものも含めて、旧ドメインのwwwあり・なしなどのバリエーションをすべてSearch Consoleで所有権確認し、それぞれにアドレス変更を設定したか確認しましょう。Mueller氏も助言した点です。
- 旧URLから新URLへ、ページ単位で301リダイレクトされているか、途中で何回も転送されていないかを確認しましょう。
- 新ドメインのサイトマップに新しいURLだけが載っているか、Search Consoleで送信済みかを確認しましょう。作り方はXMLサイトマップとはを参考にしてください。
- リダイレクトは1年以上(できればそれ以上)保持しましょう。そのためには、旧ドメインの契約とSSL証明書も維持する必要があります。
- 移転後は数か月にわたって、新旧両方のドメインの表示回数とインデックス状況を定期的に確認しましょう。
筆者の見解
私見では、今回の事例は「移転直後の回復」を完了のサインと受け取ってしまう点に落とし穴があると考えます。Mueller氏の助言どおり、アドレス変更をwwwあり・なしの両方に設定するのは短時間で済む作業ですが、使っていないバリエーションはSearch Consoleで所有権確認をしていないことが多く、見落としやすいところです。判断の目安としては、移転後に「新ドメインの表示回数が戻ったか」だけでなく、「旧ドメインのプロパティで表示回数がゼロに近づいているか」を数か月並べて記録すると、旧ドメインへの揺り戻しに早く気づけると考えます。一方で、リダイレクトを長く保つには旧ドメインとSSL証明書の費用がかかり続けるため、収益記事が多いサイトほど、ドメインを変える利点がそのコストと数か月の不安定さに見合うかを、移転前に見積もっておくべきです。
出典(一次情報)
- Google 検索セントラル:URL の変更を伴うサイト移転
- Search Engine Journal:Google Says Why Site Migrations Can Exceed 4 Months(2026年10月13日)
2026年10月14日時点の情報です。
本記事は情報提供を目的としており、収益を保証するものではありません。法律・税務に関する内容は一般的な情報であり、個別の判断は弁護士・税理士などの専門家や公的機関の最新情報でご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。